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「集団的自衛権行使のための違憲立法に反対する愛知大集会」における

安藤隆穂氏スピーチ

 

2015年9月5日

 

 

 

みなさんこんばんは。名古屋大学人の会より、連帯の挨拶を申し上げます。

8月5日に、私たちは会を立ち上げ、800人以上の賛同者を募り、8月29日に、200人以上の大学人が結集し、戦争法案反対の声明を決議しました。

 

全国には、私たちのような大学が108以上あります。学者の会も、大きく行動しています。学生も、ますます勢いを集めた運動を展開しています。愛知も負けてはおれません。9月11日に、東海大学人共同行動を計画しています。

 

8月30日の全国100万人デモは感動しました。丁寧に説明してもらわなくても、はっきりました。私たちは勝ちます。

 

私の研究仲間に、親を日本軍に殺されたアジアの隣人がいました。私を好きになればなるほど、日本人への恐怖と、残虐な記憶が強くよみがえる彼のつらさを想像してください。

 

私の伯父は、戦艦大和で出撃し、沖縄に沈みました。しかし、彼の目には、大切な私の伯父は、人殺しの船に乗った悪魔です。戦争はそのとき尊い命を奪うだけではありません。戦争が終わった後も、人間を壊し続けます。

 

彼を失いたくない。私の叔父を人間と呼んであげたい。私は途方に暮れました。しかし研究は続き、私は希望を見つけています。

 

私はある日、彼が、日本人に対する恨みを戦争に対する怒りにかえようと必死で努力していることを知りました。私自身も、普通のことばと顔で、毎日彼に心を込めた挨拶ができる人間になりたいと決意しました。

 

戦争法案は、研究者の友情と人間回復の努力に対する侮辱です。研究の自由に対する暴力です。絶対に認めるわけにはいきません

 

私は、人間を敵と味方に分かつことなんてできません。我が軍のもとでの怯えた安全を望みません。ことばと心で世界の人たちと結びつく力を私たちは持っています。ここにこうして信じ合う喜びを知っている自由な人間が連帯している限り、日本国憲法の平和主義は生き続けます。立ち上がって、手を広げて、戦争法案を止めましょう。

 

9月5日、私と、名古屋大学人の会は、みなさんに連帯し、戦争法案に反対し、安倍内閣の退陣を求めます。ありがとうございました。

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